ラッシュ プライドと友情 ロン・ハワード
当時のF1ファンにとっては面白い映画なんだろう。
映画を面白く見せる技術、エンターテインメントとしてのレベルはかなり高い。F1をよく知らない自分のような観客をも、自然に当時のF1の風景へ入り込ませるディティール。当時のF1を知っていたらかなり楽しいはずだ。ジェームス・ハント演じるクリス・ヘムズワースは、奔放イケメン女たらしで大胆にもかかわらず、弱さ脆さを持つハントをわかりやすく演じている。
キ・ラウダ演じるダニエル・ブリュールも真面目だが皮肉屋、冷静だが熱く、顔に火傷を負っても周囲にそんなことはたいしたことない、と思わせるラウダになりきっている。VFXはエンジンの音もいいし、コックピット視点の映像はガタガタ震えてスピード感が十分に伝わってきてレースへの没中感は高い。
この本の著者の太田哲也も雨のレースに事故を起こして、全身に大やけどを負ってしまった。